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「2月の勝者」と受験のはなし

  • 校長
  • 2019年11月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2月12日

先日、「2月の勝者」6巻を読みました。


この漫画をご存知ない方のためにひとことで説明しますと、「中学受験」をテーマにした漫画です。

中学受験の流れや仕組みについてだけでなく、あまり公に出来ないような塾の裏側まで触れられているので、講師という当事者の立場でありながら楽しんじゃっています。

(まあ、触れられている「塾のブラックな部分」が当塾には関係ないから読めるってのもありますが、、、)



6巻では、生徒の合格実績で塾の先生方の給与が変わる、といったかなり生々しいことに触れられていて、読んでいて思わずゾワっとしてしまいました。

○○中学に△△名合格したら給与が□□%アップ、とかそんな感じです。

大手塾からしたら、大勢の講師をまとめていくためにはそうしたインセンティブ、あるいはノルマのようなものが必要になるのも分かるんですが…



以前担当した中3生から聞いた話ですが―


とある大手塾に通われている友達がいて、彼は頑張って勉強して、かねてより志望していたある公立高校(仮にA高校としましょう)に十分合格できるくらいの力を身に着けました。

でも、塾の先生からは「君はA高校は確実に合格できるから、公立で更に上のレベルのB高校を受けた方がいい」と勧められたそうです。


公立高校は受験日がすべて同日ですので、複数校受験することはできません。

本人は変わらずA高校を志望していましたが、塾からの強い勧めもあってB高校を受けることになりました。


そして、B高校には合格することはできませんでした。


もし本人の希望を尊重してA高校を受験していたら合格していたかもしれません。

結局その子は抑えで受験した私立高校に進学することになったそうです。


ちなみに私はその生徒に会ったことすらないので、あくまで「噂」として聞いたということをご理解ください。

またその塾は近隣の塾さんではありませんので、誤解の無いようご注意願います。


もしかしたら認識のズレや勘違いがあったかもしれませんが、もし本当に先述のようなことが起こっていたとしたら、塾として一番あってはならないことです。


私も塾の人間ですので、より高いレベルの実績を上げればアピールの材料にもなり、多くの人が自分の塾に興味を持ってくれる、というのも理解できます。

でもその目的のために、生徒の「これから」を潰していいとは微塵も思いません。

講師からすれば受験は毎年やってくるものかもしれませんが、本人にとっては一度しかやってこない極めて重要な分岐点ですから。


だから私は、生徒と面談する際に、ある高校の受験を猛プッシュしたり、志望校の変更を強いるようなことは絶対にしません。あくまで「こうした高校も見てみたらどうですか?」のレベルに留めています。

というか、それが塾として当たり前のことなんですけどね。



私自身も高校受験の出願シーズンに、通っている塾から電話がかかってきて「○○高校とか受けてみない?」と言われたことがあります。まあ、そのころの私は若干尖り気味で、しかも実績目的に使われるのが嫌だったので、頑なに拒否しましたが笑


全ての塾がそうだとは言いませんが、生徒一人ひとりをもっと「個人」としてとらえてくれるような塾が増えたらいいのに、、、なんて考えたりします。


校長のちょっとしたボヤキでした。



読んでいただきありがとうございました。

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